コムテックの最高峰、セパレートタイプレーザー対応探知機「ZERO 909LS」
2020年8月28日に発売され、大手三社ともセパレート式が揃いました。
セルスターの「AR-7」ユピテルの「LS700」と比較して何が違うのか説明します。
目次
LS700(LS70a) | ZERO 909LS |
AR-7 |
GPSデータ登録総件数 | ||
162,000件以上 (取締・検問データ62,000件以上) |
180,000件以上 (取締・検問データ60,000件以上) |
190,000以上 (取締・検問データ/52,000件以上) |
受信出来る衛星の数 | ||
84基 GPS・グロナス・ガリレオ みちびき・ひまわり・GAGAN |
88基 GPS・グロナス・ガリレオ みちびき・ひまわり・GAGAN |
81基 GPS・みちびき・グロナス・ガリレオ |
更新データ・サービス追加にかかる費用 | ||
GPSデータ更新 | ||
月額990円~年額5500円 | 無料 | 無料 |
マップデータ更新 | ||
SDカード購入(2095円) 最新GPSデータ入り |
無料(フルマップでは無い) | SDカード購入(4170円) |
WIFI連携 | ||
SDカードオプション (社外製品) |
純正SDカードオプション (8500円) |
標準装備(ASSURA+Link) |
レーザー受信性能 | ||
エスフェリックレンズ | 超広角レンズおよび高感度センサーを採用 (従来機より受信距離150%) |
最速・広角レーザー受信 (受信レベル2段階受信) |
操作方法 | ||
タッチパネル(静電式) | タッチパネル(静電式) | タッチパネル(静電式) リモコン可(オプション) |
機能の違いを比較
各社配線方式の違い
ユピテルは2ピース式・コムテック、セルスターは3ピース式。
画面と受信機をつなぐ部分を、
コムテックは「ジャンクションユニット」
セルスターは「本体」
このように明記されているが、電源や信号を中継するだけである。
ユピテルはコネクタだけで信号や電源を中継するだけ。
なので、中継コネクタを考慮した配線をしなくて済むのがポイントだ。
また、GPS受信機は各社レーザー受信口と一体型である。
LS700(LS70a) | ZERO 909LS | AR-7 |
付属される取り付けマウントの違い
コムテック、セルスターには宙吊りマウントステーが付属されています。
ですが、ユピテルのLS700にはダッシュボード接着用の
両面テープしか付属していません。
そのため宙吊りにするには、同系統機の(Z900L)(Z830DR)
こちらに付属しているものを「yupiteruダイレクト」から取り寄せるか、
社外品の金属ステーをネットで購入しなければなりません。
同系統機(Z900L) | ZERO 909LS | AR-7 |
GPSデータ登録件数の違い
セルスターはGPSデータ登録件数が190,000件と多い。
対してユピテルは取締、検問データ62,000件と登録件数が一番多い。
また、各社は新製品発売毎に登録件数が増えていくが、
これはその時点で収録されている最新のデータ件数を表している。
従来製品であっても"仕様の違い"や"極端に下位グレード"では無い限り、
データ更新で同じ最新登録件数になる。
そして、各メーカーは独自でGPSデータを作成していると名言しているが、
各社共に取締投稿システムで集められた
ユーザーからの情報に基づき調査をしている可能性が高い。
実際にユピテルは、投稿されたポイントを月一回ごとのGPSデータ更新に充てています。
こちらのサービスは実際にユピテルは名目上「取締共有システム」は無いが、
月額990円から加入できるサービス「ity.クラブ」会員にならないと、
ユーザー間で登録されたGPSポイントを共有することは出来ない。
ですが、ユピテルはひっそりと「リアルタイム取締・検問情報」を搭載している。
これは投稿されたデータを文字通りリアルタイムに表示する機能
(有料オプションのWLAN機能が必要)である。
この機能は「ity.クラブ」に入会しなくても使用できる機能だ。
だが、リアルタイムとはどこまでの範囲なのかはどこにも記載されていない。
考えられる事は、有料GPSデータ更新時に固定される可能性が高いということだけだ。
ユピテル | |
投稿されたデータの扱い | |
データ更新による共有(有料) | リアルタイム取締共有機能 (オプションの無線LANが必要) |
つまり、永久的にデータを共有するには
実質的に「有料会員サービスによる"GPSデータ更新”」が必要になる。
この点を考えると月額制、年額制のないコムテック、セルスターは太っ腹と言える。
かつてはユピテルも「れーだーちゃんねる」
という無料で取締共有ができるアプリを配信していたが、
2018年5月30日(水)をもってアプリのサービスを終了してしまう。
つまり投稿されたデータを確認する術はないということだ。
そして、GPSデータ登録数がトップである「セルスター」は、
それだけユーザー投稿が頻繁にされている証拠でもある。
実際に「ASSURA+LINK」という"ASSURA専用クラウド型ネットワークサービス"
こちらを大々的に売りにしているのがセルスターだ。
スマートフォンアプリも配信されており、
多くのユーザーが利用してくれるような仕組み作りを良く考えている。
コムテックも実は同等のサービスを提供しているが、
多くのユーザーの目にとまるような大きな宣伝はされていない。
ひっそりと「COMTEC P-INFO」という共有サービスが用意されている。
投稿のしやすさはセルスターと同等であるが、スマートフォンアプリは配信されていない。
ブラウザでも十分なサービスだ。
以下の画像で誤解をされないために説明します。
「コムテック」「セルスター」に関しては、無料GPSデータ更新には
"ユーザーが投稿したポイント"は含まれないと思われますが、
共有システムを分かりやすくするために詳細な内容を載せました。
LS700(LS70a) | ZERO 909LS | AR-7 |
画像タップで拡大します。 | ||
受信出来る衛星の数
コムテックは業界で最も衛星受信数が多い理由ですが、
フルマップレーダーでは無い事が挙げられます。
フルマップレーダーの場合はユーザーがマップ上の位置と、
実際に走っている位置を視覚的に照らし合わせる事が出来ます。
(機械側でも測定値と実際に走行しているラインを照合し誤差を少なくする
”マップマッチングシステム”がある。これは地図が無いと機能しない。)
スコープ式では比較できる対象物が無いために電波が通りにくい場所でも、
曖昧さを回避するよう高い受信精度を持っていると考えられます。
LS700(LS70a) | ZERO 909LS | AR-7 |
画像タップで拡大します。 | ||
警報の違い
ユピテル特許技術で「公開取締情報・速度取締指針」を表現。
セルスター・コムテックは文字情報のみで非常に曖昧な通知になるが、
ユピテルは走行している道路が取締対象なのかを青線・赤線表示で視覚的にサポート。
うっかり飛ばしている時に警察車両と遭遇....。
なんてことを防ぐことができる。ユピテルだけの特許技術だ。
コムテックは過剰表現がなく、警報がわかりやすい。
コムテックはスコープ方式のため、シンプルで余計な情報が入ってこないため、
レーダー探知機初心者でも今表示されている情報はどういった物なのか判断がしやすい。
セルスターのマップはとても賑やか・マップスケールも変更可能。
非常に視覚的情報量が豊で、色彩表現も良く、正直見ていて飽きないと思います。
また、マップスケールを静電タッチパネルで拡大・縮小出来るので、先のGPSポイントも確認できます。
取り締まり情報の投稿方法
ユピテルはレーダー探知機本体から投稿する。
ユピテルはレーダー探知機本体からでしかGPSポイントは登録できないが、
登録方法は簡単で物の数秒で終わる。以下が手順になる。
- ポイント登録する。(最大4つ)
- 登録履歴から選択し、スマートフォンでバーコードを読み取り送信するか、またはWLAN(オプション)を使用して送信する。
このシステムの欠点は、
情報が反映されたかをブラウザやアプリ等で確認することは出来ない事だ。
また、ユーザー間で情報を共有するには、
月額990円~年額5500円の「ity.クラブ」に加入をしないといけない。
コムテックは投稿パターンが3つある。
- (オプションのWIFI仕様)レーダー探知機でポイント登録後、編集をして投稿。
- (オプションのWIFI仕様)ポイント登録せず、そのまま投稿。
- スマホやPCのブラウザから投稿。ユーザーが登録したポイントを見る事も出来る。
メーカーは運転中の操作を推奨していないが、レーダー探知機からポイント投稿する場合、結局は走行中の操作となってしまう。
しかし、ポイント登録操作は「画面を上スライド、そしてボタンをワンタッチ」と、ものの数秒で終わってしまうため、運転には支障は出ない。
そして、駐車場等で優雅にポイント投稿が出来る画期的なシステムだ。投稿後ブラウザシステムで、他ユーザーが投稿したポイントも確認出来る。この共有システムを使うためには専用オプションの「無線LAN内蔵SDHCカード WSD16G-909LS」を購入する必要がある。
メーカーはこの共有機能を大きく宣伝していないため、始めてレーダー探知機を買われた方は共有されたデータがどのくらい投稿されているのか分からないのが現状。これが画像です。
セルスターは走行時にピン登録することは出来ない。
セルスターはレーダー探知機本体で取締登録作業が出来ないので、走行後にスマホやPCで地図を確認してから投稿する形になる。
そして、ユーザー間で投稿されたデータはスマートフォンやPCを使い簡単に確認出来るようになっている。
ただ、スマートフォンアプリからの投稿は、マップの移動でややカクつく。高性能なスマホ(Galaxy note9)で起きたので、どの端末でも起こるかもしれないです。
LS700(LS70a) | ZERO 909LS | AR-7 |
投稿までの流れ(タッチすると大きくなります。) | ||
1.本体でピン登録をする
2.途中からスマホで投稿する |
本体から投稿する方法
スマホ、PCブラウザから投稿する。 |
スマホアプリで投稿
PCブラウザから投稿 |
取り締まり情報の共有方法
メーカーの独自調査で取りこぼしている取締情報をユーザー同士で共有出来る画期的なシステム。機能を使うには常時無線LANを使用する必要がある。
繰り返しになるが、ユピテルに取締共有機能は搭載しているいない。
ユピテルは取締共有機能を搭載されていないが、ユーザーによって投稿された情報はGPSデータとしてサーバーに保存される。また、投稿されたデータは「リアルタイム取締・検問情報」として瞬間的に共有される。この機能を使用するには通信するための有料オプション(無線LAN機能搭載SDカード)を購入する必要があるが、有料会員のユピテル「ity.クラブ」に入会する必要はない。
しかし、その情報を永久的に共有するには月額990円~年額5500円の「ity.クラブ」会員にならないとGPSデータは更新できない。更新間隔は月一回となる。
セルスターは通信に必要な無線LANが標準搭載されている。
セルスターはASSURA+Linkを一番に売りとしているので、標準で通信機能が備わっています。そしてマップデータ以外の更新は全て無料。
ユーザーに対しお得感を前面に出している。コムテックで無線LANを搭載するにはオプションで高額のFLASHAIR対応のSDカードを購入しないとならない。
コムテックはリアルタイム「自動取締共有」機能が搭載されている。
オプションの無線LANを使用している場合に限るが、レーザー、レーダー探知機を受信した際にクラウドサーバーを通じて、情報をリアルタイムで共有出来る機能を持っている。また、古くなった共有データを排除する機能もあるので、常に新鮮で信用度の高い情報を共有することが出来る。
コムテックは常時通信するだけでユーザーが操作しなくても取締情報を送信し、そしてサーバーに保存された他ユーザーの情報を共有出来る画期的なシステムを持っている。
そして、取締共有機能で自動投稿された期間を制限することで、信頼性・即効性の高いデータ共有を実現できる。全ての期間を設定することも可能。また、現在地を中心に取り締まる範囲も設定が可能。(何故なのか、レーダーだけ有効期間設定が無い。)
LS700(LS70a) | ZERO 909LS | AR-7 |
自動投稿取締共有機能 | ||
自動投稿共有設定 | ||
(手動投稿)取締共有アイコン | ||
データ更新方法
各社は無線LAN経由でレーダー探知機を更新できる。
ユピテル、コムテックは無線LAN(オプション)を追加しなければならない。セルスターは標準で無線LANが搭載されている。
通信を使わない方法とは?
各社パソコンやスマートフォンでsdカードにデータを無料でダウンロードできる。ただし、ネットワーク環境がない場合はsdカードの購入費用が掛かる。
LS700(LS70a) | ZERO 909LS | AR-7 |
無線LANで更新 | ||
通信しないデータ更新 | ||
メーカーによるレーダー探知機としての考え方
ユピテルはレーダー受信感度が高く誤検知が多く頻発するので、自動キャンセルする「iキャンセル」を特許技術として搭載しています。しかし、ユピテルの新型レーダー探知機は「旧来のKバンド」より、さらに「進化したKバンド」を受信できるよう信号帯域の幅を広く設定した影響でレーザー探知が搭載されてからは誤検知が多くなったのも事実。口コミからも同じ意見が多く寄せられています。
また、ユピテルの上記画像には「Kバンド」対応と記載されていても受信しない製品があると説明されている部分があります。これは想像になりますが、セルスターの製品を指している可能性が高く、その証拠に「本機で探知できない新設速度取締機を発見した場合カスタマーサービスまたはEメールなどでお知らせ頂きますようお願いいたします」と取扱説明書に記載されています。これは新型のKバンドを受信できないことをセルスターが認めている事になり、GPSポイントによる警告を重視する考えと受け止めることができます。実際に24.1ghzのレーダー電波を受信しないというネットの声もあります。
ネットの口コミ
LS700(LS70a)
(肯定的)セパレートゆえに、設置が大変。
ユーザー
各3社短所があり、コムテックは動作が不安定。セルスターはKバンド受信に非対応。ユピテルA310にレーザー機能を追加するため安価なユピテルAL-01購入も考えたが、結局Kバンド非対応なので却下。ワンボディタイプのLS310も購入を検討したが、ダッシュボードに設置するとレーザー光を遮るようにワイパーが邪魔をしているので除外した。
それなら素直にレーザー対応の新型を購入したほうが良いと判断した上でLS700を購入。データ更新は無料ではないが、年会費プラン(5500円)でなくても、月額費(990円)を年に1~2回払えば安く済むと考えた。だが、受信機の宙吊りマウントステーがないことで困ったのでLS700をベースとしている「Z900L」「Z830DR」の説明書を参考に金属ステーを制作した。
商品評価としては、前期より見やすくわかりやすい表記になり、操作や設定も楽になった。音量もアップしたことでオープンカーの風切り音なども気にならない。誤報防止機能(Iキャンセル)も働いていることが分かります。高価ですが良い買い物をしました。
ですが宙吊りステーが付属していないのはクレーム案件です(笑)せめてyupiteruダイレクトで販売されていればいいのですが...。
ZERO 909LS
(肯定的)フルマップなど要らない。全部入りの最強探知機。
ユーザー
AR-7
(否定的)微妙。
ユーザー
(肯定的)多機能で取り付け自由度が高い。
購入ユーザー
結論
ユピテルはセルスターは多機能でコスパが良く、フルマップでWIFIも標準搭載されて機能が全部入りなのだが、Kバンドだけ受信出来ないというのが欠点だ。コムテックはWIFI機能を搭載すれば強力な共有機能が追加されるので、フルマップにこだわらない限り最強のレーダー探知機といえる。ユピテルはフルマップで尚且つKバンドが受信できるが、共有機能に関してはセルスター・コムテックに劣る。しかし、公開取締情報を視覚的にサポートできる機能は他にはないお勧めポイントだ。それぞれ機能が異なるが、最近はKバンドの普及が進んでいるので対応したレーダー探知機が望ましい。
今回紹介した商品
フルマップを生かして公開取締情報を視覚的にサポート。
シンプルで全部入り。強力な自動投稿共有機能。
多機能なフルマップレーダー探知機。
違うタイプも検討したい
まだ記事は少ないですが、違うタイプも用意しています。そちらもご覧ください。